せんせい

2003年9月1日
洗濯物を干そうと
ベランダに出ると
小学校の屋上に日の丸が
掲揚されているのが見えた

僕が小学校の時もそうやったかな
覚えてないけどそうやった気もする

僕が中学生だったとき
卒業式で君が代が流されました
「国家斉唱」

国旗、国歌に反対するのは
当たり前のことと思っていましたが
自分だけ座ったら恥ずかしいので
「皆座るかな、どやろか」
周りの様子を確認しながら
着席しました
ホッとしました
ばたばたと雪崩をうって着席していく
学生諸君のなかで
なかなか座ろうとしない頑固者を見つけました
友人のKです

「あほやなあいつ」
「親父が軍人やしな」
僕らは指さして笑いました
Kの父親は自衛官でした

反抗つづけるKも
ついに着席
全生徒が座ったのを確認した社会科教師は
満足そうに頷きました

戦前戦中と戦後
変わったもの
日の丸を拝むこと
日の丸に唾すること

変わらなかったもの
思想教育と非国民狩り

全生徒300名が一人残らず着席した
ことに無邪気に満足する教師は
戦前の思想統制を糾弾する一方で
自分の犯した思想統制を反省することは
なかったのでした

民族主義、天皇崇拝という
価値の一元化に憎悪する教師は
自衛隊反対、武力放棄の美名のもとに
目の前に存在する人権侵害と
価値観の強要に気づかないのでした

皆と違ってしまうことに
敏感な僕

自衛隊はいらない
そう信じきっていた僕

そう信じないものを
敵視していた僕

自分は正しいと
疑う事さえなかった

大事な事って
自分で考える力を養うこと
自分で調べること
異なる意見を言える空気
異なることを認めあって話し合うこと

そんなことやないのかな

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