東九条にて

2003年8月6日
久しぶりの外出
京都市南区東九条
僕はなんというか
京都のお寺や神社にはあまり
興味がなかった
東山、祇園、嵐山もほとんど知らない
もっと生活感のある、エネルギーと
混沌に満ちた、大阪の下町みたいなところが
好きだった


日本三大スラムの一つと言われた
それが東九条らしい
京都駅から南にたった15分くらい歩いたら
行き当たる
新幹線のホームからほんのわずかなそこに
かつての部落地域がある
現在では在日コリアンも多い

てくてくと2時間ばかり歩き回った

河原町通りや十条、九条といった大通りは
京都の道路の要として整備されてて
特別なんてことはない
そこから一本通りを違えると
another side of Japan
見捨てられ続けてきた街がある


住居は平屋でボロイところが多いし
舗装されてない道もあり
市営アパートがやたらに多い
銭湯も目立つ

小さい工場の一群
むせかえる臭い
玄関前に置かれた洗濯機
洗濯水を道路に垂れ流すおばちゃん
咥えタバコがかっこいい
イタリアの下町みたく並べられた
物干し竿

ナンバーを外した放置自動車
共産党の看板と京都市の公報板が通りの
角には必ずある
スモークを張った高級車と
その筋らしいお兄さん

少しびびっている自分に気づく
インドやパキスタンでは平気で
スラムに入っていた
それは自分とは現実離れしたものを
見学していただけだからだと気づいた

でも今回はまだ序の口
分からない
なにも分からない
分かろうとすることは不可能であろう
見えない
何も見えない
知らない
何も知らない

そこで生くる人間には出会ってない
生きる人間と心通わすことなど
できるんでしょうか
京都駅まで来てやっとホッとした

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