ひとり

2003年5月26日
長い間ずっと一本道を走ってた。とても綺麗に整えられた道で、道というと、僕はその一本の道しか知らなかった。ある日、何かの拍子に転んでしまって、もう走れなくなった。それ以来、僕は立ち止まったまま先行く人を眺めてた。怪我の功名か、眺めを変えたら全く違う道があるのを知った。荒れた道、くねくねした道、狭い道。興奮した僕はどの道にも同じだけ興味を持ち、同じだけ思案し、同じだけ踏みあぐねた。往き場を失った僕はふと気づくと、周りにだれもいなくなっていた。一人残され、言い訳しながら自分の足元ばかりを見つめる。一歩踏み出す勇気さえなく、ただ後ろばかり振り返ってみる。刻むことのない時計を大事に抱えながら、今日もひとりただ立ち続ける

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